最新の現状を知る

うつ病を治療するといえば、多くの人にとっては薬を飲んで取り組むしかないという印象が強いはずです。しかしながら、その印象はすでに前時代的なものになってしまっているということを、ここでは強調しておきたいところです。
もはや、うつ病にかかったら薬を飲まないといけない、というものではなくなりました。現在では、薬に頼らない治療法が続々と見つかっている他、検査方法にも様々な手法が見られるようになっています。以前よりも安全に、そして以前よりも論理的に、明確にうつ病と診察できる環境と、信頼性の高い治療が施せるようになっていることに、注目しない手はありません。

薬の服用でもうつ病は治療できますが、そこで問題になっていたのは副作用の問題です。心を治すために体にはリスクを抱えてもらう、不可抗力とはいえ回避できないこの問題は、できれば避けたいものだと今までずっと願われてきました。
そして、今となっては投薬治療ではなく、カウンセリングを活用して行う心理療法を取り入れられる環境が構築されています。カウンセリングを行える人の増加、心理学の発展、そういった様々な変化によって、以前では十分提供できなかったカウンセリングによるうつ病治療が、投薬治療に継いで利用される代替治療として注目されるようになりました。
また、代替治療の例としては認知療法と呼ばれる方法も登場しています。認知療法の場合は、自分の感情をコントロールするトレーニングを積むことで、ストレスをストレスと感じなくする修行を行えるのが特徴です。これもまた、うつ病がストレスによって引き起こされるということを踏まえて考えると、根本的な問題解決につながる手法だといえます。

最近では上述した手法の他に、治験を終えて現場で導入され始めている、効果が期待できる新たな手法がさらに登場しています。
たとえば、うつ病という問題は今まで、形のない心に起こる病気として、明確な診察基準を与えられるものではありませんでした。その事実を変えられる、光トポグラフィー検査と呼ばれる手法が登場しています。この方法を利用することで、健常者とうつ病患者の間に存在する、思考中の血流量の差を根拠として、問診結果と合わせてより精度の高い診察ができるようになります。
今まではうつ病とは思い込みだと思われる部分も間違いなくあったといえますが、この手法が登場することで、自覚できていないうつ病を明確にしたり、自分はそうではなかったのだという安心を得たりできると期待できます。さらに、うつ病とは違う精神疾患も判別できることから、誤診による無意味な治療を減らして、着実に効果のある治療が提供できるようにもなっていきます。
このように、新たな手法が登場したことで、既存のうつ病治療も成長することが期待できるのは、十分注目しておきたいことです。